代表取締役の、落とし方。Vol.2

代表取締役の、落とし方。Vol.2  | ブレトレ

前回お届けした「代表取締役の、落とし方。」では

「その道のプロに“見せる”」ことについてお伝えしました。

 

その道のプロだと感じられる印象をつくることで、相手からの信頼を得る。

 

身だしなみはもちろん、話し方、仕草(しぐさ)、立ち居振る舞い、表情、

あらゆる要素があなたの印象を形づくります。

 

出会いの瞬間は、あなたの話を聞くことに時間を投じる価値があるか否か

相手が判断する瞬間でもあります。

 

「印象」に続く今回のテーマは、「言葉」です。

 

【 2 】 言葉の力

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・相手の頭の中が、あなたが伝えたいこと以外のことで埋め尽くされる

・親近感を抱いてもらえず、距離が縮まらない

・「よく分からないから」と断られる

 

言葉の選び方の間違いが引き起こす、悲しい事態。

 

言葉は、交渉をスムーズに進める「力」になることもあれば

ときに相手にストレスを与え、あなたの仕事の「足かせ」になってしまうこともあります。

 

提案を通したいならば、相手にはそれを検討することに力を注いでもらわなければなりません。

そのために大切なのが「適切な言葉を選ぶ」ことです。

 

 

■ カタカナ語、専門用語の落とし穴

 

「このスキームが、カクカクシカジカで…」

 

たった1度の商談で、20回は【スキーム】という言葉を耳にしたのではないだろうか。

そんな、嵐のごとく【スキーム】が飛び交う提案を受けたときのこと。

 

【スキーム】って、何?

 

聞きなれない言葉、理解できない言葉が繰り返されると、やたらと耳に残り、引っかかります。

繰り返される【スキーム】に頭の中が制圧されるまで、そう時間はかかりませんでした。

 

ほら。

あなたの頭の中も、そろそろ【スキーム】だらけではありませんか?

 

【スキーム】を含む、マシンガンのようなカタカナ語の乱発は

商材と身なりのミスマッチから感じた彼の第一印象である“うさんくささ”を更に引き立て

その商談は20分ほどで切り上げることになりました。

 

 

「アジェンダが…」「…をアサインして」「バジェットについて…」

 

カタカナ語を使うのがカッコいい!と感じる方もいらっしゃると思いますし

それを否定するつもりもありません(わたしも多少のカタカナ語は使います)。

 

ですが、この場面で大切なのは「相手にストレスなく伝わる言葉」であるかどうか、です。

自分が使いたい言葉や、日頃から使っている言葉であるかどうかは重要ではありません。

 

あなたの業界では当たり前に使われているカタカナ語や専門用語も

相手にとってなじみのある言葉とは限らないのです。

 

そこにストレスがあると、本題とは関係の無いところにパワーが向いてしまう。

それは「代表取締役を落とす」という目的から遠のく行為です。

 

特に上位職の方だと、分からない言葉をその場で質問するのは恥だと考える人もいるでしょう。

 

専門用語に関しては、相手がそれについてどれくらい知識を持っているかを

はかるための質問を投げかけてみるのもいいですね。

 

「御社では、過去にもこのようなサービスをご検討されたことはありますか」

「田中社長、とてもお詳しいですね。こういった取り組みは以前から継続されているのですか」

 

その回答によって、言葉の選び方やどのレベルから説明を行うべきか判断することができます。

 

 

■ 相手の言葉を尊重する

 

相手と同じ言葉を使うことは、言葉による無意識の不快感を減らすのに効果的です。

 

例えば、相手が「従業員」のことを「クルー」と呼ぶなら

あなたも「従業員」という言葉を「クルー」と置き換えて表現する。

 

相手がスキームやアジェンダといった言葉を使うなら、あなたも遠慮なくそれを使う。

 

相手の言葉を尊重し、共通言語を使うことで、あなたとの関係に親近感をもたらすことができます。

 

買う側、売る側という立場は変わらずとも、その親近感が

「御社の採用活動のお役に立ちたいんです!」

「一緒にこのプロジェクトを成功させましょう!」

そういったあなたの言葉に、信ぴょう性と信頼感を与えます。

 

 

■ シンプルが、一番伝わる

 

日本語は最後まで話さないと結論が分かりませんので

話し始めから「。 」までの距離が長いと、相手はそれを理解することに多くのパワーを消費します。

 

話が分かりにくい、と言われる人は、この「。 」までの距離が長いのです。

 

自分のセールストークを文字に起こしてみると

1文でどれくらい多くの言葉を発しているのかを確認することができます。

 

あなたの1文は、まるで蛇のように長文になってしまっていませんか。

1つの文章の中に多くの要素を詰め込みすぎないのがポイントです。

 

また、回りくどい表現、過剰に丁寧な表現も「で、何が言いたいの?」を招きます。

 

自分の時間の価値の高さを知っている人は、生産性の高い時間の使い方を好みます。

あいまいな表現や過剰な装飾を削ぎ落とした、シンプルな言葉を好みます。

 

経営者が「で、何が言いたいの?」と感じたとき。

それは、あなたの提案に対する興味を、右肩下がりに失いはじめる瞬間です。

 

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「言葉のわかりにくさ」「双方の表現の違い」を最小限にすることで

あなたが伝えたいことに相手が集中できる環境を整える。

 

適切な言葉を選び、言葉の力を最大限に活かしてくださいね。