
「代表取締役の落とし方、教えてください」
という質問をいただきました。
経営者の口説き方、通りやすい提案の仕方が知りたい、ということですね。
攻めた発想、大好きです。
決済権者である彼らにアプローチすることは、営業活動の近道です。
そういうチャンスの場があったら、確実に決めていきたいですよね。
【 1 】 その道のプロに“見せる”
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想像してください。
あなたは今、悩みを抱えています。
仕事と恋愛の狭間で、決断が必要なタイミングなのです。
そんなとき、占いショップの前を通りかかったあなたは
わらにもすがるような思いでお店に入りました。
よし!ここで背中を押してもらおう。
ところが、そこには。
Tシャツにジーパン姿の、よく日に焼けた、胸板の厚い中年男性が
タバコをくゆらせながらスポーツ新聞に読みふける姿。
ええっ…本当に占い師?
わたしの背中、預けていいのかな…
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占い師には「プロの占い師っぽい印象」というものがあります。
もし、ここで出てきたのが
紫色のショールを羽織って、傍らに大きな水晶玉をしたがえてタロットカードを切る
ミステリアスな女性だったとしたら。
占い師っぽいですし、いかにも当たりそう。
彼女の言葉を全面的に信用し、自分の決断の後押しをそれに任せてしまうかもしれません。
占い師に限らず、大工さんには大工さんの、ロック歌手にはロック歌手の
世間一般から見る、その道の「プロっぽい人」のイメージを誰しもが持っています。
あなたが売りたいものは、何ですか。
その道のプロフェッショナルは、どのような印象ですか。
その道のプロフェッショナルは、どのようなアイテムを身に着け、
どのような身のこなしで、どのような髪型やメイク、ネイルをしていますか。
その道のプロフェッショナルは、どのような身なりをチョイスせず
どのような振る舞いをしてしまうと、そのイメージが崩れてしまいますか。
どのような姿勢、態度、話し方であれば、その道のプロフェッショナルに見えますか。
なぜこれらのことが大切なのかというと
経営者は、自分の時間の価値の高さをよく知っているからです。
もしかしたら、あなたは経験も知識も豊富で優秀な人材なのかもしれません。
ですが、それが伝わるまで悠長に話を聞いてくれる可能性は
相手が自分の時間の価値の高さを知っていれば知っているほど、低くなります。
だからこそ、ぱっと見て経営者があなたの話を聞いてみたいと感じなければ
よほど興味のある内容でない限り、その商談を早々に切り上げる、
もしくは退席して、その場を部下に任せてしまうでしょう。
あなたは今、その道のプロっぽい印象を周りに与えられていますか。
印象は、つくれます。
ぜひ「何を売りたいのか」を明確にし、その道のプロっぽい印象を磨いてください。
代表取締役の落とし方、その1「その道のプロに“見せる” 」。
いかがでしたでしょうか。
近日中に「代表取締役の、落とし方。Vol.2」をお届けします。